運命では済まされない

姉歯建築士が偽造した構造計算書に基づき建設された賃貸マンションの中に、見慣れた地名が含まれるマンションがあった。フォルトゥナ○○○××というものである。震度5では大丈夫なものの、震度6では崩壊の危険性があるということで、取り壊されるらしい。フォルトゥナとは、『財産・富』という意味と共に、『運命』という意味があるのが皮肉だ。

もしかして隣のマンションではないかと調べたところ、少し離れた所にあるマンションだった。ということで、昨日の朝、駅までの通勤経路をちょっと変えて、そのマンションの前を通ってみた。

fortuna1.JPGfortuna2.JPG

その賃貸マンションは幹線道路に併行して走る小径に面していた。小高い丘の中程を走る小径で、当該マンションの正面(山側)にはお屋敷が二軒並び、それぞれの玄関前には、主人の出勤を待つ黒塗りハイヤーの運転手達が立っていた。

谷側にあるそのマンションは、建てられて間もない小綺麗な三階建てであったが、各戸の表札は白いままとなっていた。入居者を募る前だったのか、それとも急遽入居者を退去させたのか。

WEBを検索すると、この賃貸マンションのオーナーを募集するページが引っかかった。投資用賃貸マンションとして建てられた物のようだ。オーナーが自分で住むわけでもないので、安全性に目を配るはずもない。ひたすら建築コストを抑え、高い投資利回りとなる様に作られたのであろう。

昨今の投資用マンションブームの結果、起こるべくして起きた事件かもしれない。投資ファンドの組み入れ物件は大丈夫なのだろうか。ノンリコーローンの融資物件がこんな物件だったとしたら、文字通り、ノンリコース(誰にも遡及することができない)になってしまう。

ファンドの運営者があわてて物件の素性を洗い直したりしているかもしれない。このあたりは、専門家のバブルバスター氏が詳しいだろう。

今回の事件に関わったデベロッパー、建築士、調査機関、建設会社は、皆他者にその責任をなすりつけている。四者を一同に集めて、誰の責任であるのか、誰が嘘を言っているのか、公の場で戦わせてみたい。もっとも皆がグルであったということになる可能性が一番高いが。

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コメント(1)

まさか建築確認済の物件が偽造データに基づいて申請されていたなんて誰も思いませんので、胃に穴が開きそうになっている人はファンド関係者にたーくさんいると思いますよ。なにせ姉歯事務所が関与した案件は96年以降だけでも200件くらいありますから。J-REITの保有物件とかに問題とかでると爆笑ですよね。最近の住宅J-REITは何かぱっとしない物件仕込んでますから、その可能性って否定できないと思いますよ。それこそそのファンドは終わりだと思いますが(笑)

賃貸用ワンルームとかあるいはイーホームズのチェックを受けた物件は売買の際に構造計算やりなおさないと買わないとか言う話にならなくもないですなぁ。不動産・建築業界がいい加減であるという証明で、それをファイナンスしようというのは、それはそれは恐ろしいことなんだということが立証された感じですかね。これで多少狂騒的な投資が収まればよいなと思っています。

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