最近『サブプライム住宅ローン』という言葉を新聞等で見かけることが多くなってきた。米国における、信用度が一段低い借り手に対する住宅ローンのことなのだが、この手のローンの焦げ付きが、この度の米国株安の一因となったと考えられている。
英語では『Sub-Prime Morgage Loan』と呼ばれるもので、この手のローンを扱う専門の業者がいる。ネット上で調べてみたところ、下記のページが分かりやすく説明していた。
An Overview of the Sub-Prime Mortgage Market | BlogSheroes
そこにあるグラフを見ると、2003年では5%程度であった全住宅ローンに占めるサブプライムの割合が、最近では13%程度まで一気に上昇している。サブプライムの延滞率はそれに比例して上昇し、10%程度になっているらしい。
そもそも延滞履歴等があって普通の銀行から貸りられない人に対する高金利ローンなのだが、先のページを読むと本当に荒っぽい貸付実行の様だ。
全体の8割は "exploding ARMs"と呼ばれる、昔日本の住宅金融公庫で問題となった、初めの内は低金利で途中から急に金利が上がるようなローンである。最近は次の様な新商品も出てきたらしい。
"piggy back" 本来現金で用意しなければならない頭金の一部を高金利で貸すローン
"interest-only" 元本の返済が期限一括となっているローン
"no-doc" 貸出し審査に通常必要な書類を必要としないローン
この様な仕組みがうまくワークしていたのは、住宅の価格がどんどんと上がり、適用金利が上がる頃には、担保価値が上がっていることから、他所から低金利で借り換えをすることが可能であったからだ。
問題は貸付を実行する業者と貸付後の債権を保有する業者、回収を行う業者が別々であることだ。サブプライムの業者はどんどんと貸付を実行し、証券化して年金ファンドなどの機関投資家に売却してしまう。
ところが昨年来、連邦住宅金融抵当金庫(フレディマック)などが、これらサブプライムローンの買取を渋り始めていたらしいのだ。
NIKKEI NET:国際ニュース
売れ残った債権や、買戻しを求められた問題債権をサブプライム業者がどんどんと抱えるようになり、それに対して米国の銀行が安易にバックファイナンスを行なった。
その結果サブプライム業者が多額の不良債権を抱えるようになり、そこに対する銀行の融資も不良債権となったことが、今回の株安の一因だ。
日本でもS社やR社などが、ネットで安易に住宅ローンを提供するサービスを始めた。彼らには回収のノウハウもないことから、それらは証券化して転売することが前提である。いずれ同様の事が起こるような気がする。
私の持論だが、金貸しが能動的になってノルマ化した時は、ロクなことがない。やはり受動的になって、持ち込まれた案件は、常に懐疑的な目を持ち、『疑問があれば断る』という姿勢が大切だと思うのである。