スティーブ・ジョブズと森稔の共通点

森ビルグループのオーナー森稔氏が亡くなった。77歳だった。

森氏の事を思い出していたら、昨年亡くなったAppleのスティーブ・ジョブズと意外な共通点があることに気が付いた。

ジョブズも森氏も自らはコンピュータや建築の専門家ではなかった。

ジョブズはリード大学に進学したものの、ヒッピー思想や禅に心酔し、哲学やカリグラフィーの授業を聴講していた。

森氏は東京大学教育学部に進み、小説家になることを夢見ていた。

ジョブズは東海岸のエスタブリッシュ企業であったIBMに対抗し、西海岸で真のパーソナルコンピュータを生み出した。

森氏は丸の内や日本橋の大家であった三菱や三井等の財閥系不動産会社に対抗し、港区で特色の有るオフィスビル事業を拡大した。

二人とも技術者ではなかったが、人一倍自社が作り出すプロダクトへの思い入れが強く、何度も駄目出しをして技術者に高い完成度を求めた。

ジョブズがAppleのコンピュータに機能的な美しさを求めたように、森氏は自社のビルに優美さを求めた。

高速計算処理をする為のマシンだと考えられていたコンピュータに、音楽や映画やアートを楽しむ機能を持ち込んだのはジョブズだった。

一方、単に仕事をする為の場所だと考えられていたオフィスビルに、コンサートホールや映画館や美術館を組み合わせたのは森氏だった。

ジョブズは『iTunes U』の様な教育事業にも熱心だったが、森氏も『アカデミーヒルズ』の様な大人の為の私塾に力を入れていた。

そして、最期にジョブズはiCloud、森氏はヴァーティカルガーデンシティのコンセプトに包まれて天に昇っていった。

今頃あの世で二人で楽しく夢を語り合っているのかもしれない。

ご両人に合掌。

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