『この厄介な国、中国』岡田英弘 著

伊藤洋一氏の薦めで読んだこの本がとても面白かった。

この厄介な国、中国 (WAC BUNKO)
この厄介な国、中国 (WAC BUNKO) 岡田 英弘

ワック 2008-05
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著者は1931年生まれの歴史学者。

元々は1997年に書かれた本で、2001年の改訂時に今の書名に変わり、2008年に再版されたもの。

それでも内容には全く古さを感じさせる点はなく、最近の中国の行動背景を理解するのにとても役立つ本だ。

『指桑罵槐』、『バルネラビリティの原理』、『国書無き遣唐使』、『焚書坑儒の誤解』、『道教の実態』など、興味深いキーワードが次々と登場する。

中でも『指桑罵槐(桑を指して槐(えんじゅ)を罵る)』という言葉は、今の中国の地方都市で頻発しているデモの背景をピタリと言い当てている。

あたかも日本を攻撃しているように見せて、実は政府に対する不満を表明するという行動様式は、中国人に昔から備わっているものだということだ。

なぜ儒学者が重用されたかというくだりも分かり易い。様々な方言が存在する中国を統一するには、文書語の作成技術に長けた官吏の育成が不可欠で、その文書語のベースとして四書五経が利用されたというのだ。

現代中国語は、日本に留学した魯迅達が中国に持ち帰った日本語の語彙や、『把』構文(日本語の『を』に影響されたもの)の影響を大きく受けており、それまでの書き言葉とは一線を画しているという部分も大変興味深い。

大学受験の頃、世界史(特にアジア史)が大好きだったが、その背景や真実を知らずに覚えようとしていた事に気が付いた。

もう一度改めて歴史を勉強してみたいと思った。

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