新生・あおぞら銀が統合交渉

新生・あおぞら銀が統合交渉 来年夏メド、総資産国内6位

昨日、日経新聞朝刊が新生銀行とあおぞら銀行の統合交渉を一面記事として掲載したのをきっかけに、各メディアが一斉に同様のニュースを報じた。

両行は揃って「ニュースは当行が発表したものではなく、公表すべき決定事実はない」との紋きり調のプレスリリースを発表したが、交渉がかなりの所まで進んでいるのは間違いなく、金融庁に近い筋がリークしたと見て良いだろう。

統合を口実にした新たな公的資金注入によるあおぞら銀行の救済という側面が強いが、注入済公的資金の返済に目処が立たないのは新生銀行も同じ。旧長期信用銀行2行の合併では統合後のビジネスモデルが全く見えて来ない。

公的資金注入で両行を一纏めに奇麗にした上で、野村信託銀行や最近俄然出番が増えて忙しくなった日本政策投資銀行に吸収合併させるなどの追加策が必要となろう。

統合の鍵は、両行の大株主であるJCフラワーズとサーベラスとの間で、統合比率の交渉が決着するかどうかに掛かっている。

新生の大株主であるJCフラワーズ側からすると、2:1程度の統合比率を要求したいところだろうが、サーベラス側からすると1:1程度を希望するだろう。

因みにサーベラスが日本に上陸して以来、その要職の多くは長銀出身者達で占められてきた。あおぞら銀行にサーベラスから送り込まれた人達の中にも長銀出身者は多い。

奇しくも次期あおぞら銀行社長のブライアン・プリンス氏は、かつて新生銀行企業再生本部長として、国から与えられた瑕疵担保条項に基づく解除権をフルに行使し辣腕をふるった人物。新生銀行の幹部との意思疎通も十分である。

両行は設立以来50年以上も合併を経験していないという、大手行としては希有な存在であるが、その行風は近い。従業員としては相手が住友信託では無かったことにホッとしているだろう。

当面両行は持ち株会社の下で並立するつもりのようだが、合併に進んだ場合には、預金利用者の商品の選択枝が減る事に繋がり、また預金保険機構による各行1000万円の元本及び利息の保証が、合併後1年で2行分合わせて1000万円の元本及び利息の保証に半滅する。

最も影響を受けるのが、両行から借り入れをしている企業であろう。両行は不動産業やノンバンクへの貸付が多く、従来それぞれの銀行から借り入れをしていた場合、統合後は単純な足し算にはならず、回収を求められるケースが出てくるのではないかと予想される。

両行の統合交渉は、住友信託や中央三井信託の動きにも影響を与えると見られており、新たな金融再編時代の幕開けとなるかもしれない。

カテゴリー: 経済 タグ: パーマリンク

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