『虚栄の黒船 小説エンロン』黒木 亮 著

虚栄の黒船 小説エンロン 虚栄の黒船 小説エンロン
黒木 亮

プレジデント社 2002-12
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昨年末に渋谷区立図書館でこの本を予約したところ、先日ようやく順番が回ってきた。2001年12月に不正会計が露見し破綻したエンロンの物語である。ライブドア事件と時期が重なったのは全くの偶然だ。

著者は先日ご紹介した『巨大投資銀行』という本と同じく黒木亮氏。特別目的組合やマーク・トゥー・マーケット会計を使った複雑なカラクリを、やさしく解き明かしてくれている。

登場人物は会長兼CEOのケネス・レイ、社長兼COOのジェフリー・スキリング、CFOのアンドリュー・ファスタウ達。ファスタウはエンロンの格付けを上げ、資金調達コストを下げる為に、資産をSPE(特別目的組合)にどんどん飛ばしてオフバラ化した。それによって『オフバランスの魔術師』と呼ばれるようになる。

ファスタウは更にエンロンがM&Aで買収した企業の株価下落リスクを隠すために、新たに作ったSPEに株価下落保証取引をエンロンとの間で結ばせる。

破綻後の裁判ではファスタウの禁固十年の刑が確定した。ちょうど昨日1月30日からレイとスキリングの責任を問う裁判が始まった。検察はファスタウを証人として出廷させ、両被告の主張を切り崩す構えである。

「ははは」と笑った個所を一個所だけ抜き書きさせてもらう。

「いったいどうしてこんなブック・エントリーがなされたんだ!?」
社員の一人が信じられないといった口調でいった。
彼らの目の前に置かれた帳票にはこの三月の「第一、第二、第四ラプター」の組み直しにあたってエンロン株が拠出された際、各「ラプター」のSPEから受け取った十億ドルの約束手形が、資産の増加、すなわち自己資本の増加としてエンロンの帳簿に入力されたことが示されていた。株式との交換取引ならば、本来資産の増加はゼロと記帳されるべきものだった。(251ページ)

Amazon.comでは、こういうDVDも発売されたそうだ。

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