エンドロールは突然に

今から20年程前のこと。同期入社のある友人と飲む約束をしていた私は、都内の某支店へと向かった。その支店には他にも同期がいたのでちょっと寄ってみた。

私「どう?一緒に行かない?」
彼「ワリぃな、今晩中に仕上げなきゃならねえ稟議書があってな。」
私「どんなとこ? その取引先って?」
彼「地味なOA商社なんだけど、若社長が今度リゾート事業を始めたのよ。」
彼はいつも通りのぶっきらぼうな口調でそう言って、私にOA商社の会社案内パンフを見せてくれた。

私「イ、アイ、イ。変な名前だな。」
彼「でも社長の毛並みはイイんだよな。安倍幹事長ともつながっているし。じゃ、また今度な。」

まさかその男が、一緒に踊りを踊ったあげく、さんざん我々を振り回し、多くの金と時間と人を奪い取り、我々の運命を変えるなどとは、思ってもみなかった。

7月18日午前9時36分にその男が亡くなった。59歳だった。ニュースを聞いた途端、「え?そりゃないぜ」と、体の力が抜けてしまった。

もう既に、誰かが彼についての本を書き始めているだろう。そしてまもなく映画化されるに違いない。観たいような、観たくないような。主役は佐野史郎がいいだろう。

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エンドロールは突然に への1件のフィードバック

  1. はなちゃん のコメント:

    そうですか。わるのりさせられたのですね。
    大変ですね。
    人間の運命は「一寸先は闇」
    おごれるものは久しからず。諸行無常を私も感じています。
    でも、仕事が大変だったりストレスを感じる現在ですが戦争が無く平和に暮らせるのが一番。
    平和憲法を「国益」のために捨てようとしている輩には腹が立ちます。
    最近の若い政治家達は金科玉条のように「国益」を口にしますが、国民の誰も戦争で命を落とさないのが最大の国益だと思います。
    でも、政府の無策で自殺者が増加しているのも国益に反しているのではなかろうか。
    関係ないことを書いてしまいました。
    すみません。

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